おとどけするのは心です
弊社は、木曽に生まれた初代永井富吉が伊那の地に「輪島屋佛具店」の暖簾を掲げて以来120余年、ご寺院様はじめ地域のお客様のお役に立てるよう歩んで参りました。
当初、木工職人、漆職人として葬具や仏具の製作を主にしていた生業も、大正、明治、昭和、平成という時代の流れ、世の中の変化と共に、職人から仏具商社へ、取り扱う商品も大きく変わってきました。
そして令和。
仏教、仏事を取り巻く環境も加速度的に、その在り様が変わりつつあります。そんな更なる変化に対応しつつ、同時に変らないものを見失わないように、お客様の心に、思いに、精一杯お応えできるように、心のよりどころとなるお仏壇・仏具をおとどけいたします。
京都での修業時代、 「あんたが売ったと思ったらあかんで。この店の暖簾、信用があってこそ、お客さんは買うてくれはったゆうことを、忘れたらあかんで。」 お世話になっていた老舗仏具店の社長に言われたひとことです。 仕事に慣れ始めて、少し調子付いていた頃、しっかり釘を刺されたことが、今では懐かしく思い出されます。 「売った」のではなく、「買っていただいた」。 実際、仏具・仏事に関するものやことは、名称、素材、使い方、寸法の取り方、設置の方法etc,分かっているつもりでいても、奥が深く、何歳になっても、何年携わってきても、知らないること、初めて見聞きすることはいくらでもあります。 信頼は長年かけて築き上げても、一瞬にして失われてしまうもの。自信を過信と取り違えることのなく、真摯に、感謝を忘れず、お客様に最もよいご提案をさせていただけるように、ほとけさまの仕事に関わらせていただきたいと思います。
5代目店主 永井治彦